The Vintage Garden
『スティッキーフィンガーズ』
現在連載中のオリジナル長編小説です!不定期更新ですが、
『スティッキー・フィンガーズ』
こちらより全編を500円でご購入頂けます。何卒よろしくお願い申し上げます。instagram @harauru
2019年5月15日水曜日
面影
いたずらに、感傷的になっている。
過去の幻影に引きずられている、亡霊が、墓から蘇る。
あなたの面影。
だから、秋は嫌い、なんて。
かっこいいこと言ってみたり。
こんなこと考えるのもきっと、強い台風のせいだ。
ひどく憂鬱なセンチメンタル。
重い大気響く鈍痛、きみはここにいない
残像
きみの、残像
亡霊のように、そこかしこ
まだ、この部屋に漂っている決して消えない
ぼくは、酒を飲んで、それを消し去ろうと躍起になって
でも、思い出される君の青白い肌透けた静脈柔らかな肌の匂い
すらりと練り歩く
軽やかに
その手足
ぼくは、わすれられない
消えない残像
雨は止まない
無題
雨
電子音楽
なりやまぬ、ふりやまぬ、雨
冷気、湿度
濡れた髪、揺れる
詩人とアナキズム
よく知りもしない詩人の死に、
ぼくは涙ぐむ
よく降る、くらい、雨の月曜、
鈍く重い頭の中に染み込む言葉たち
沈鬱な不安と焦燥の底に差す、一筋の明るい光
ぼくはまた酒を飲む
現実からの逃避
幸せからの、逃避
バカどもが、旗を振ってら
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